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Phantom's 直言コラム
ジャーナリスト大野
外見も磨け!
モノにこだわれ!
第75回 July 2004
人のふり見て、我がふり直す

ニュースなどを見ていると、「何でこんな馬鹿なことをするんだろう」と思うことがしょっちゅうある。
「俺だったら絶対やらない」
・・・・・と言いながら、実は似たようなことを平気でやっていたりするのが人間。

例えば、私が以前勤務していた会社が倒産したとき、失業保険がもらえることになった。
でも、私の場合、すぐに会社を設立したから、本当は受け取れない。
会社設立=非失業だからだ。
「そんなのバレるわけないから大丈夫」
周りはみんなそう言う。
しかも独立したとはいえ、最初から売上げなんてたつわけもない。
生活費に困るような状況だったから、「まあ、いいか」という軽い感じでハローワークに申請に行った。

その頃住んでいたのはA区。
あるデータによると、東京23区のうちで最も所得が低い区だ。
だからかどうかは知らないけど、その区のハローワークは何だか殺伐とした雰囲気。
「なんで俺はこんなところにいるんだ?俺ってそんなにダメ男なのか?」
と感じさせるに十分すぎる場所だった。
「でも、お金がもらえるんだから我慢我慢・・・」

ちょうどその頃、雪印の国産牛肉偽装事件が起きた。
そのニュースを見ながら「ふざけてるなー」と思いつつ、ふと気づいた。
「嘘ついて補助金を貰った雪印と、嘘ついて失業保険を貰おうとしている俺は同じじゃん・・・」

もともと貰うためには何度もあのハローワークに行かなくてはいけないことを考えると
憂鬱な気分だったので、貰うのをやめる決断に迷いはなかった。

そして、ハローワークに行ったことで、余計にやる気が出た。
「俺は二度とあそこには行かない」

でも、そんな決心はあっさりと覆された。
ただし失業保険を貰いに行ったのではない。
実は人材紹介ビジネスをやるには、年に一回、ハローワークに事業報告に行かないといけないのだ。
そんなわけだから、すでに2回行った。
ただし行ったのはA区ではなく港区のハローワーク。
A区と違って、妙に小奇麗。
「ここだったら、貰いに来てたかも・・・」
そんな考えがふと頭の中をよぎった。

人間は弱い・・・。

強い人間になるためには、ニュースを見て、もっともらしい文句を言う前に、
自らの行動を振り返り、胸を張ってその文句を言えるのかどうか、
考えてみることは大事なことだ。

世の中、人のふり見て、文句言ってるだけの人間が多いから、
そうやってちゃんと考えることで、他人より一歩も二歩もリードできるはずだ。


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