
FXを始める場合には自分で取引をする裁量取引の他にも自動売買(EA)を使って取引する2つの方法があります。
今回は自動売買取引に関する4つのメリットと3つのデメリットを解説していきます。
目次
FXの自動売買(EA)とは?
FXの自動売買とは、プログラムを利用することによって自分でエントリーをしなくても自動的に売買取引を行ってくれるプログラムになります。
人間は24時間起き続けていることはできませんが自動売買は24時間相場が動いている時にもチャートを監視し続けてくれます。そしてエントリーポイントが到来するとエントリーして利益を出してくれるものになります。
自動売買の特徴として一度設定さえすれば、あとは何もする必要がありません。したがって長期的に無理なくFXトレードをし続けることができます。また裁量トレードと大きく違うのは自動売買は取引タイミングを逃すことがありません。
・取引のタイミングを逃したくない!
・FXの勉強をする時間がない!
・資産運用の一環として取り入れたい!
上記のような方は自動売買を利用してFXトレードに励むことによって継続して利益を出すことができるでしょう。
FXの自動売買取引のメリットは?
自動売買取引の対称にあるのは裁量取引になります。
裁量取引・・・人がエントリーしたり決済したりすること。
自動売買取引・・・自動売買ソフト(EA)が取引をすること。
・メンタルによる損失がない
・他の人のシステムを利用することができる
・再現性が100%
24時間チャートを見ている必要がない
FXの自動売買の最も大きなメリットとしては、
24時間ずっと取引をすることができる
ということです。冒頭でもお伝えしましたがチャートを監視し続けることには限界があります。また昼間働いている人などはなかなかFXを勉強する時間もなく裁量トレードをやっても勝ち続けることができません。基本的に米国市場が開く22時から翌2時までが取引量が多くなり値動きも大きくなります。
したがって取引するとしたら22時以降となることが多くなります。FXの市場は平日24時間動いていますが休日は動いていません。平日会社勤務をしている人にとっては翌2時まで起きていることは体に負担が大きいでしょう。
しかし自動売買を利用することによって自分がチャートを見続けておく必要がなくなります。
メンタルによる損失がない
人間の心理として「損をしたくない」といった「損失回避」の心理が必ず働きます。FXトレーダーの9割以上が負け、残りの1割の人間が勝っていると言われています。
それはつまり損大利小になってしまっているからです。
つまり利益になっている時には早く利確してしまい、損失になっている時にはなかなか損切りすることができないという人が多くいます。しかし自動売買を利用してFXトレードをすればそのようなメンタルによる損失がありません。
自動売買は決められたプログラムに従って売買を繰り返すため、損切りや利確などはあらかじめ決められた通りに行われます。
損切りラインにチャートが達すれば損切りし、利確のラインにチャートが達すれば利確する。
相場に振り回されることがないというのは自動売買取引のメリットになります。
他の人のシステムを使うことができる。
自動売買システムはたくさん溢れかえっています。
従って他の人が提供している自動売買システムを利用することができます。
過去の成績を見ることで自分の好きなシステムを導入することができますし、自動売買システムはいくつも組み合わせて導入することができます。
順張りトレードの自動売買と逆張りトレードの自動売買などを同時に利用することによってより良いパフォーマンスを期待することもできます。
再現性が100%
自動売買取引をするメリットの代名詞とも言えるのがこの再現性100%ということです。
自動売買取引はプログラム化されたソフト(EA=Expart Advisor)をMT4に導入すればいいので誰もがほとんど同じタイミングでエントリーが入ります。
やはり裁量トレードの教室やオンラインサロンなどがありますが、いくら教育されたところでやはりその人たちのエントリーポイントというのは同じにはなりません。1つのチャートであることは同じでも、そこから読み取る情報というのは一人一人違ったものになります。
従って裁量トレードですとどうしても勝てる人と勝てない人で分かれてしまいます。しかし自動売買取引はプログラムされている条件が同じですのでエントリーの場所が皆同じになります。
従って勝てる自動売買を利用すれば再現性が100%でFXで資産を増やしていくことができます。
自動売買取引のデメリットとは
自動売買取引はメリットがある反面デメリットもあります。
・システムによってはマイナスになる
・FX会社によっては使えないところもある
システムを作るのが難しい。
自動売買システムでなかなかいいものがないという場合は有料で販売されているものを購入するか、もしくは自分で作る必要があります。
しかしFXの自動売買はMQL4でコードが書かれていますが、このMQL4は非常にマイナーなプログラミング言語になります。
従ってMQL4の活用先はFXの自動売買ソフトを作る以外にあまりありません。また、PythonやJavaScriptなどのメジャーな言語ほど情報が多くないので勉強するにしてもなかなか勉強素材がありません。
システムを仮に作ったとしても過去のチャートで勝てているのかの検証や、実際に稼働させてみて勝てるのかなどなど検証する必要もあります。
従って自動売買システムを自分で作るというのは非常に難しいでしょう。
システムによってはマイナスになることもある
自動売買システムはプログラムされた通りに動く反面、市場というのは常に変動しています。つまり過去と全く同じ動きをするチャートは今後絶対に現れません。
従ってどれだけ過去の値動きを分析して自動売買システムを作ったところで今の相場、今後の相場でも勝てるかといったら残念ながら多くの自動売買が負けてしまっています。
自動売買取引によって含み損を抱えてしまい、慌てて自動売買を止めたとしてもそれまでに保有してしまった含み損を解消することはそう簡単なことではありません。
従って、自動売買取引をする前にその自動売買システムがどのようなロジックでどの指標に反応してエントリーするか程度は理解しておく必要があります。FXのことが理解できないという人でも実績がどれだけ長く続いているのか。どれだけの利率が出ているのかというのをご自身の投資スタイルに合わせて決めることが最も重要になります。
証券会社によっては使えないことがある
自動売買取引ソフトはEA(Expert Advisor)とも呼ばれますが、このEAはMQL4というプログラミング言語で書かれていることは先ほどお伝えしましたね。
MQL4で書かれた自動売買はMT4というFX取引のプラットフォーム上でのみ稼働するものになっているのでMT4を提供していないFX業者では自動売買を利用することができません。
また、口座種類によっても自動売買取引ができたりできなかったりするのでご自身の使うFX業者が決まったら自動売買システムを利用できる口座があるか確認しましょう。
※基本的にMT4を提供しているFX業者では自動売買システムが使えます。そしてノースプレッド口座などのスプレッドが狭い口座では自動売買システムが使えないことが多くあります。
自動売買取引ができる国内/海外FX業者
FXの自動売買が使えるFX会社や口座タイプには制限があり、基本的には、チャート分析ツールである
「MT4・MT5」が使える証券会社のみとなります。
MT4/MT5とは
ただ、今現在(2019/07/18)では、 MT4のみの対応の自動売買が圧倒的に多いので基本的にはMT4の口座開設をすることをオススメします。
また、MT4が使える証券会社としては、
・OANDA JAPAN
・楽天FX
となり、 基本的に自動売買システムは最低証拠金(最低入金額)とレバレッジの関係があるのでMT4を提供している海外のFX会社での運用が一般的となります。
FXの自動売買(EA)とミラートレードの違いは?
自動売買と検索すると出てくるミラートレードとの違いは、
MT4が必要か、必要でないか
自分で止めることができるか、できないか
取引の履歴がみれるか、みれないか
と言う点が挙げられます。
自動売買システムはMT4が必要ですが、 自分でシステムを止めることができ、取引の履歴を見ることができます。
反対に、ミラートレードはMT4は入りませんが自分で止めることができず、取引の履歴を見ることができません。
FXの自動売買は無料で使える?
自動売買は無料で使えるのかと言うことですが
無料で使えるものもあります。
一般的には有料で販売されていることが多い自動売買システム(EA)ですが、 MT4にはインストール時に自動売買が1つだけサンプルで入っていますので そちらを使うことも可能です。
しかし、無料で手に入るものほど怖いものはありませんので、 無料で手に入るほとんどのものはマイナスになることが多いです。
自動売買で稼ぐには?
自動売買で稼ぐ方法としては、
・自分でシステムを構築する
・販売しているのもを買う
のどちらかとなることが多いです。
自分でシステムを構築するにはMT4のプログラミング言語である「mql4」という言語の勉強をしないといけませんし、 取引のロジック(手法)も考えないといけません。そして検証に費やす時間も膨大なものとなってしまいます。
また販売しているものに関しては、
いいものと悪いものがありますのでどのような自動売買システムがいいかという見極めは非常に難しいかもしれません。
※評判が良くても負けるケースはたくさんありますので注意が必要です。
まとめ
自動売買にはメリットデメリットがありますので、 どちらがいいというのは一概に言うことはできませんが、
強い自動売買があれば一度使ってみることをオススメします。