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週刊ポスト 2005年6月3日号
世界の“勝ち組企業”が導入している「子ども力理論(CQ)」が日本上陸
「ダウンサイジング(縮小・小型化」「リエンジニアリング(基本的事業再設計)」などなど、企業社会では経営方策上で様々な“流行語”が生まれるが、今度は「CQ」なる言葉が注目を集めている。
CQ=Children Quotient とは「子ども力」のことで、米国の著名な経営コンサルタント、アラン・グレジャーマン博士が提唱したもの。氏はミシガン大学で都市工学の博士号を取得した異色のコンサルタントで、過去20年間に300以上の企業を成功へと導いたことで知られる人物。顧客にはシティバンクやグラクソ・スミスクラインなど一流企業が多数名を連ねる。
そのグレジャーマン博士がCQをベースに「ビジネスで成功する秘訣」をまとめた著書、「Lessons from the sandbox」の日本語版、『人はみな「ビジネスの天才」として生まれる−あなたを成功へ導く13の「子ども力」』が小社より出版された。
さて、肝心のCQとはいったい何なのか。グレジャーマン博士本人に聞いた。
「子ども時代に誰もが持っていた数々の能力、『子ども力』を取り戻すことで、企業は成長できるのです。具体的には@遊ぶ力、A熱中する力、B焦点を絞る力、C急がせる力、Dリーダーシップをとる力、E驚嘆する力、F好奇心を抱く力、G質問する力、H挑戦する力、I創造する力、J参加する力、K心地よくする力、Lやり遂げる力−の13の能力。これらが、ビジネスの勝ち組となるために必要な革新を生み出すのです」
CQを取り入れて成功した企業として著書でまず紹介されているのが、米クライスラー。同社は94年、スポーツカー「ダッジ・バイパー」の開発で37億ドルという最高益を記録した。当時、同社では、CQの中の「質問する力」を高めるため、会議では出席者全員に「必ず質問する」ことを課していた。また、純利益ではトヨタと肩を並べる韓国の超成長企業サムスンは、「驚嘆する力」を活性化させるため、「1年間独力で海外に行って好きなテーマに取り組め」という独自の海外派遣システムを導入したという。
日本の例もある。1作100万本以上のヒットを記録したプレイステーション用ソフト「グランツーリズモ」を手がけるポリフォニー・デジタル社は、社内にバスケットコートや電子ピアノ、ビジネスとは無関係の書籍が積まれた「リラクゼーションルーム」を完備。ゲームメーカーのセガは、床にじかに座ってテレビゲームが出来る空間や靴を脱いで上がる会議室など、まるで“遊び部屋”のようなオフィスを備える。いずれも「遊ぶ力」を刺激することで社員のクリエーティブ力を活性化させる目的という。
あの楽天・三木谷浩史社長も「ビジネスを成功させるには、当たり前のことをすればいいという原点に立ち返らせてくれる」と絶賛した「CQ」論。これからは週末だけでなく、平日も「少年」の頃に戻る必要がありそうだ。
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