 |
 |
       |
 |
週刊文春 2010年06月03日号
私のリビング
ポール・クルーグマン
日本経済はこの部屋と同じ
 |
ノーベル経済学賞受賞者であるポール・クルーグマンの研究室は名門プリンストン大学キャンパスの中で最も近代的なロバートソン・ホールにある。このホールはニューヨーク近代美術館かと思ってしまうほど垢抜けた建物だ。
ところが、研究室のドアを開けると目に飛び込んでくるのは、二十畳ほどの研究室に大地震直後のごとく散乱している本、本、本。クルーグマンには世界中から新刊本が送られてくるが、封を切っても目を通す時間がない。本棚も一杯だ。
「二日前から、今度こそは片付けようと思ったが、だめだった。大学は経費削減で秘書も雇ってくれない」
そうぼやく彼はこの研究室にかかってくる電話には絶対に出ない。心当たりのない人からのメールは読む前に削除するという。
最初にインタビューした2009年3月から一年以上経つが、部屋は混乱の一途をたどるばかり。
クルーグマンはこの混乱ぶりを日本経済に例える。
「日本は二十年間変わっていない。ここまで大きな財政赤字でどうやって国を維持するの、誰もが疑問に思っているはずだ。私の研究室はずっとカオス状態だが、日本経済もこの部屋と同じ。一体、いつになったら回復するのか、その兆候すらないからね(笑)」
|
 |
| |
|
|
 |
|
|
|
| Copyrights 2003 @ Globe Walkers Club. All Rights Reserved. |
|