FOCUS 1987年11月27日号
中井貴恵の米国「極秘」挙式
−身内・親友のみ参列で「氷の専門家」と結婚


それはまるで探偵ゲームのようでありました。
今年になって、結婚話がチラチラしだした女優の中井貴恵(29)。8月2日、「結婚相手が決まった」と告白したが、それ以上については「相手は私より年上、研究職の会社員、米国留学中」などと、断片的なヒントを出すだけ。「君の名は」といえば、故佐田啓二の主演映画だが、その娘である彼女は「婚約者の名は」で芸能マスコミを翻弄。8月30日、米国でのデートから帰った折には、さすがに「相手の名は中沢直樹さん」と告白したが、式の日時・場所などは完黙。とにかく徹底した情報管理であった。

従って、ご覧の晴れの日を目撃したのは、身内と、ごく親しい友人ら、約50人だけ。11月14日土曜日、ボストン市内の教会。式を終えた2人は有志の掲げる祝福の横断幕に迎えられた(貴恵子が彼女の本名)。この後、一同は市内のレストランで披露パーティーを挙行。何億円もかけ、テレビ中継も入る昨今の芸能人の挙式と比べると、実にささやかな門出の式だったようだ。ちなみに、新婦の弟で同じく俳優の中井貴一は、仕事のため渡米しなかったとか。

さて、中沢夫妻は、今後しばらくニューハンプシャー州のハノーバーという町に住む。ご主人がここの「極地工学研究所」に通っているからだ。34歳、盛岡市出身の中沢氏は、一言でいうと「氷の専門家」。北大土木工学科卒業後、港湾、橋、地下鉄等、大規模建造物の設計会社に入り、「水摩擦強度の研究」で、国際的に権威のある賞も受けている。その彼が、中井貴恵とめぐり合ったのは、去年夏、休職し、米国に長期留学を計画。まずハーバード大学サマースクールで、英語を磨くことにしたが、実は中井もそこに来ていたのだ。早大文学部出身の彼女、「授業の様子を見て、頭のいい人だと思った」と中沢氏。同時に、「女優というイメージと違って、気さく。女性としてもすばらしいと感じた」そうだ。最初に声をかけたのは中沢氏の方。彼女も、彼を「気の会う相手」と感じて、3ヶ月の講習期間中、頻繁にデートする仲になったという。その後、お互いの親に紹介し合い、話は徐々に煮詰まって、この7月には新居を決定。冒頭で述べた8月2日には、渡米中の中沢氏抜きだったが、両家の間で結納も交わされていたのだった。で、翌日渡米した中井は、中沢氏からダイヤの婚約指輪を受け取ったという次第・・・。

実は情報管理は盛岡でも徹底していて、中沢家の人々は中井を「マリア様」なる暗号で呼んでいたという。その成果で、実に平穏、雑音なしの中、結ばれた2人。正式な引退になるのかどうかは不明だが、今後「マリア様」はしばらく芸能界を離れ、「氷の専門家」に尽くすことになる。

 
 
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