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週刊ポスト 2004年6月11日号
ジェンキンス氏の肉親が書いた
「曽我ひとみさんへの手紙」
同行が注目される曽我ひとみさんと家族の再会問題。元米軍兵士のチャールズ・ジェンキンス氏と2人の娘が日本に入国しなかった報を聞き落胆した人物はアメリカにもいた。
ジェンキンス氏の甥、ジェームズ・ハイマン氏である。ノースカロライナ州で暮らすハイマン氏は、病床に付すジェンキンス氏の母を支えながら、ジェンキンス氏の北朝鮮入国を「亡命」と判断している米政府に対し、繰り返し情報開示を求めてきた。
ハイマン氏が語った。
「米政府はロバート(家族はジェンキンス氏のことをこう呼ぶ)を脱走兵とする見方を変えていないし、日本に入国すれば拘束することも示唆していたからこういう結果になる覚悟はできていた。しかし、実際に聞くとやはりショックだった。やりきれない思いがした」
さらに続けた。
「米政府は北から母親宛に『亡命する』とロバートが書いてきたとされる手紙を、脱走兵である最大の根拠にしているが、そのサインには『チャールズ』とあった。彼は自筆の署名では必ず『ロバート』と書いたはずだから、これは偽造されたものである可能性が極めて高いと私は思っている。事実、私が別の手紙の公開を求めると、政府は今年3月、『見つからなかった』と返答した。ロバートはひとみと同じく北に拉致されたはずなんです。被害者である彼らが、再び様々な政治的な思惑のなかで引き裂かれたままでいるのは耐えられない」
昨年1月、ひとみさんからハイマン氏のもとには、
<夫と子供たち全員でアメリカにいるあなたのもとを訪れることが出来ることを本当に願っています。一緒に暮らせる日が待ち遠しい。私たちのことを見守っていてください>
とする手紙が届いた。
家族の再会が第三国で実現した場合、「可能ならば私たちも同席させてもらいたい」とハイマン氏は願いつつ、ひとみさんに向けてペンをとった。
<あなたにどうしても知ってもらいたいことがあります。米政府は、ロバートが脱走兵である確たる証拠となる手紙を示しているわけではありません。私の請求に対して「手紙は見つからなかった」と返答してきました。だから、もし仮に米政府がロバートを訴追しようとしても彼を救うことは可能です。ロバートはあなたと別れて2年になり、私たちと別れて40年になります。あまりにもひどい。それ自体が犯罪とさえいえます。私たちはあなた方を深く愛していますし、あなた方は幸せになる権利がある。政治のせいでこんな状態が続くのはおかしい。私たちにできることはこれからも続けます。手に手をとって頑張りましょう>
ハイマン氏の存在は、ひとみさんにとって何よりの支えになっている。
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