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この女性、一見フツーの外人のオバサンに見えるかもしれないが、侮ってはいけない。この人、今後の日米関係に結構大きな影響を与えそうな人なんである。
スーザン・ファー女史(43)、ハーバード大学日本政治講座の担当教授。このポストの前任はアメリカ随一の知日家、日米外交の表舞台で活躍したライシャワー元駐日大使・・・と言えばいかに大物のオバサンかわかるでしょう。実はライシャワー氏の後継者探し、56年の氏のハーバード退任を挟んで13年余りも行われてきたんだが、やっと彼女に落ち着いた次第。御本人は「探し疲れて私など選んでしまったんでしょう」とケンソンなさるが、「他にも候補者はたくさんいた。しかし、彼女のように日本をよく知っており、かつ学問的理解のしっかりしている政治学者はなかなかいない」(研究者仲間)。
女史はワシントンの国際戦略問題研究所日本研究部門主任から、今年1月ハーバード教授に就任。遂に7月からは“ジャパン・アズ・ナンバーワン”のエズラ・ボーゲル教授が主宰していた日米関係研究所の所長を引き継ぎ、まさにハーバードにおける日本政治研究の第一人者となったのである。紹介が遅れたが、隣は4年前に結婚したご主人のロバート・ミッチェル氏(52)。彼も地理学を専攻する学者だが、「妻が名誉あるハーバードの教授になれるなんてすばらしい」と、自分も環境問題のシンクタンク勤務の前職をなげうってボストンの大学で教授職を見つけ、女史についてきた次第。
ところで大学院生時代、「柔道教えます」の掲示板を見て「護身のため」と道場に通い始めたのがキッカケで日本に惹かれたという女史。45年から2年間上智大学に留学して以降「数え切れないほど日本へ行った」と言うだけあって、日本語は読み書き堪能。現在は衛星版朝日、読売新聞を購読。更に日本の官公庁から派遣される研究生から専門的な情報を入手。なまじの日本人より余程日本の事情に詳しい。「地味だが、まじめで誠実な学者」(友人)という彼女、「ハーバードの日本研究も転換期、ライシャワー氏の派手な外交が脚光を浴びた時代から、コツコツ地味な研究が求められる時代になった」(大学関係者)というから適任である。
最後に女史の“日本観”。
「戦後、日本はどの国よりも成功し、逆にアメリカは衰退した。その意味で日米間に内在する葛藤は大きいんです。日本は自分の立場を広い視野から見つめなおし、世界の中で責任を取らなくてはいけない」。結構オバサンは厳しい。中曽根サンの“ロン・ヤス”や竹下サンの“調整”外交じゃ、これからはちょっと間に合いそうにないんである。

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