2006年1月 世界のIT基地 バンガロール
俺は今、バンガロールにいる。 いわずとしれた世界のIT基地だ。 数年前の大手投資銀行によるリポートによりその潜在成長力の高さが注目されるインドだが、実は俺はここ数年、そのインドでも特にIT産業が集積しているここバンガロールを拠点にしていた。
ここはかつて中印戦争時、危険な国境地帯から離れて軍事施設が設置された場所だが、中国との関係修復に伴い軍事需要が低下。優秀な技術者が時間をもてあましていたところに欧米企業からプログラミングのアウトソースの話が舞い込んだことがきっかけで、一気にIT基地化への道が開けた、いわばインドのシリコンバレーである。
なぜ俺がここを拠点にしていたのか? それはひとえに、インド人の優秀さに目をつけたからに他ならない。 ゼロを発見した国民、九々どころか19×19を普通に修得する国民として、その数学力の高さは世界に知られているが、彼らの凄さはそれだけではない。みんなはじめから世界を相手にビジネスを展開しようとしているスケールの大きい奴らばかりだ。
俺の東京のパートナー、PhantomのクライアントにもインドTop5に入る大手ITコンサルティング会社の日本支社があるが、かなりの勢いで日本市場でのビジネス拡大を図っているという。そのクライアントの本拠地はバンガロールではなく、ハイデラバードであるが、同じくIT産業集積地として繁栄している場所だ。そのクライアントが他の大手IT企業と大きく異なる点がある。それは、株式の過半数を海外機関投資家が保有しているという点だ。所有と経営の分離が進んでいないインド企業において、これはかなり際立っている。
インドも中国と同じく、地域格差が広がっており、国家全体としてはなかなか評価しづらい国ではあるが、ことIT企業に関しては、文句なく「買い」と言える。とくに海外資本が入ってグローバル展開している企業はなおさらだ。そこにしっかりと目をつけてクライアントにしているPhantomはさすがに慧眼である。もっとも俺の情報をもとにしているのだが・・・。
御託はこれぐらいにしておこう。
俺はこの1月から、ここバンガロールを後にし、再び世界中を飛び回ることにした。各地から生の情報をリポートするので、楽しみにしてくれ。
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★鮫島丈一郎★ 愛称“ジョー”。世界で5本の指にはいる国際コングロマリットSGFグループを率いる若きスーパー・ビジネスマン。世界中の政財界のみならず裏社会にも幅広い人脈を持つ。酒はワイルド・ターキーしか飲まない32歳・独身。愛車はランボルギーニ・ディアブロとロールスロイス。 |
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| *これはフィクションなので登場する人物、団体などは「基本的に」架空のものです。 |
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