【破産者続出】トルコリラ天国終了のお知らせ 今後の見通しと重要指標について

 

「トルコリラのスワップポイントで毎日不労所得!」

そんな天国のような幻想を今まで描いていた人も多かったかと思います。

そんな中、アメリカとトルコの関係悪化が原因で起こったトルコショック、昨今のコロナショックなど度重なる暴落。

トルコリラ保有者やトルコリラにスワップポイント目的でのFX投資を考えている方は不安かもしれません。

そこでこの記事では、天国と言われていたトルコリラの現状や今後のスワップやFXでの見通しなどを紹介していきます。具体的には、

・トルコリラ天国とは? もう天国は終了したのか?
・トルコリラの魅力やリスク
・トルコリラで見るべき経済指標
・今後のトルコリラの見通し

を順に紹介していきます。

少しの知識や情報で大損を避けることもできますので、トルコリラ保有者やトルコリラのスワップ、FXに関心がある方には、ぜひご一読ください。

 

トルコリラ天国とは何か?

トルコリラ天国とは、トルコリラと円やドルの金利差(スワップ)を利用して、不労所得を得ている状態のことを言います。

主にFXの証券会社を通して、長期投資を行っている人が多くいました。

トルコリラの金利は2020年7月現在8.25%、日本の金利は0.10%のため、差分の8.25ー0.10=8.15%のスワップが毎日付与される金額になります。

 

例えば、10万円分のトルコリラをFX会社を通して保有していた場合、単純計算(単利)で、毎日815円、1ヶ月にすると24,450円、1年にすると297,474円のスワップが付与されることに。

さらに、FX特有の最大25倍のレバレッジや複利を使うともっと大きな金額を得られると考えられていました。

 

トルコリラを使ったスワップ取引は、FXの裁量取引のようにわざわざ自分でリスクを負って取引する必要もなく、勝手に口座残高増えていくので、完全な不労所得になります。

日本の銀行にお金を預けても利息が全くつきません。

 

そのため、トルコリラのスワップは預金に比べるとはるかに多くの金額が毎日付与されたため、まさに天国のように感じている人も多くいました。

実際にトルコリラのスワップ目的でFXの証券会社を開設した人も多くいるほどです。

ただし、ノーリスクで毎日不労所得というのはもちろんありません。

 

以下で、FX業界でトルコリラ天国は今でも通用するのか? トルコリラのスワップやFXの現状を紹介していきます。

 

トルコリラの天国は終了したのか?

トルコリラの天国を目指して、FX証券会社の口座を開設した方、FXを始めようと思っている方も多いかと思います。そこで、現在のトルコリラの状況などを詳しく紹介していきます。

 

新型コロナの影響でトルコリラの天国はほぼ終了

 

2020年に入ってから新型コロナウイルスの影響で、トルコリラの価格も下がってきています。

2020年の年初は1トルコリラあたり18~19円の間を推移していましたが、7月20日現在では、15.64 円となっています。

また、金利に関しても2020年1月は11.25%だった金利も、7月20日現在は8.25%にまで落ち込む始末。

 

2018年~2019年の間では、1トルコリラあたり20円近くを推移しており、金利も最大で24%あったのが、まるで嘘だったかのように思えるほどです。

コロナショックの影響で、1~2年で約16%の金利が下げられ、トルコリラ自体の価値も下5円近く下がってしまっています。

実際に、SNS上ではコロナショックでFXの証券会社からロスカットされたという声も。

 

もちろん、FXなどの投資は未来がどうなるか分からないため、現在の価格を底にして上昇、金利も引き上げられるという可能性もあります。

ただし、暴落が続くこの現状ではトルコリラの天国は終了したといっても過言ではありません。

 

コロナ以前もトルコリラの度重なる暴落で、天国から地獄に落ちた人多数

 

コロナショック以前にも、2018年には米国人牧師拘束問題をきっかけに、トランプ大統領がトルコへの経済制裁を表明し、トルコショックが起こりました。

 

FX業界にも大きな衝撃でしたが、特にトルコリラの暴落によって多くの人がFX会社からロスカットをくらい、大損、FX撤退することになりました。

 

また、次の年の2019年にはトルコのシリアへの軍事侵攻をきっかけに、またしてもトルコリラの暴落、FX会社からロスカットという方が続出。

 

FXのスワップによるトルコリラ天国は、たった一度の暴落で地獄に変わってしまいます。

そのため、素早い段階での損切り、もしくは利益確定でスワップポイントを切り上げる必要があります。

 

トルコリラ天国はそもそも幻想だった

 

トルコリラ天国はそもそも無かったとも言えます。

トルコリラ天国を目指していた方は、FXでトルコリラ/円をロングポジションで保有し、スワップポイントを得る戦略をとっていたかと思います。

 

ただ、ほとんどの方がトルコリラが暴落や暴騰するとは思わず、トルコリラの金利が上下することを想定せずに、損切ポイントを設定しないまま放置していました。

 

そのため、1度でも暴落が起きるとFX会社にロスカットされ、毎日スワップでコツコツ増えていたはずの口座残高を一気に飛ばしてしまうことに。

そもそも、トルコリラのような新興通貨はFXの中でも圧倒的にリスクが高く、安定して毎日コツコツ増やすという理想からはほど遠い扱いになります。

 

トルコリラのFX歴が長い方であればご存じかもしれませんが、トルコリラは2008~2009年のリーマンショック前は、1トルコリラあたり100円ほどで取引されていました。

そのため、11~12年ほどで約80円以上の下落となっています。

トルコリラはリーマンショック以降、下落続きのためそもそもFXで長期運用するにはリスクが高いことが分かります。

 

トルコリラの魅力

ここまでで、FXのスワップを利用したトルコリラ天国は終了していたという、マイナス面を紹介してきましたが、ここからはトルコリラの魅力を紹介していきます。

 

金利が下がりつつあるとっても、8.25%はFXの他の通貨ペアの中でも高めになっています。FX業者もまだまだトルコリラを推しているところもありますので、まずはご覧ください。

 

FXの通貨ぺアの中でもトルコリラはトップクラスの金利

 

FXでのスワップポイントは、FX業者によって異なるので一概には言えませんが、金利でトルコリラを比較してみると、

・政策金利表(2020年5月分)

中国(人民元) 4.35%
南アフリカ(ランド) 3.75%
トルコ(トルコリラ) 8.25%
ロシア(ルーブル) 4.50%
メキシコ(メキシコペソ) 5.00%

 

FXの中でも、新興国と言われる国の通貨ペアを並べてみましたが、やはりトルコリラが頭一つ抜けています。

ただし、トルコリラの金利が最も多いからと言って、必ずどこのFX業者でもトルコリラのスワップポイントが多いということはありません。

 

FX業者によって、スワップポイントは大きく異なります。

トルコリラなどFXの高金利通貨でスワップポイントを狙う場合は、必ずFX業者の情報をチェックしたうえで投資を行ってください。

 

FX業者のスプレッドの影響を受けない

 

普通のFXだと最も気になるのがスプレッド。取引する時間帯やFX業者によって大きくスプレッドが異なってくるので、気にする方も多いかと思います。

 

ただ、FXでトルコリラなどのスワップポイントを狙う戦略の場合、基本的にスプレッドの影響はそれほど受けません。

そのため、時間帯やFX業者のスプレッドなどを気にせず、スワップを狙いに行けます。

 

FX業者のレバレッジを利用すれば小額でも取引可能

 

FXの最大の魅力のレバレッジは、もちろんトルコリラのスワップポイントを狙う際にも役に立ちます。

FXの口座に入っている証拠金が多ければ多いほど、受け取れるスワップポイントも大きくなることに。

 

日本のFXだと最大で25倍のレバレッジをかけることができるので、それほど資金力が無い方でも、トルコリラで大きいスワップポイントを狙えます。

もちろん、FXでレバレッジを大きくすればリスクも大きくなります。

 

FXのレバレッジは大きな武器にもなりますが、致命的なデメリットにもなりますので、取り扱いには注意してください。

 

トルコリラのリスク

上記で、トルコリラは何度も暴落しているので、FXの通貨ペアの中でもリスクが高いと紹介してきました。FXに限らず、リターンの大きい投資にはリスクがつきものです。

FXでスワップポイント狙いのトルコリラにおけるリスクとして、

・高金利通貨ならではのリスク
・ファンドに狙われるリスク
・カントリーリスク
・テクニカル的なリスク

を紹介していきます。

トルコリラの長期投資を考えているのであれば、必ずリスクを考慮した上で投資を検討するようにしてください。

 

そもそもFXで高金利通貨はリスクが高い

 

そもそも、FXの通貨ペアでトルコリラなど高金利通貨はボラティリティ(変動率)が大きく、リスクが高くなっています。

先程も紹介しましたが、ここ10年近くでトルコリラは100円→15円と驚異的な下落幅を記録しています。

 

FXで「殺人通貨」と恐れられる「ポンド」でさえも、トルコリラほどのボラティリティは記録していません。

FXの裁量取引でポンドなどボラティリティが大きい通貨や商品を触ったことがある方ならば、トルコリラは恐ろしく感じるはずです。

 

FXで高金利・低い流動性の通貨はファンドのストップ狩りの標的に

 

トルコリラは高金利、ボラティリティが大きく、取引の流動性も低くなっています。そのため、他のFXの通貨よりも比較的少ない金額でトルコリラの価格を動かすことができてしまいます。

 

そこで、大規模なファンドがトルコリラなど高金利の通貨ペアに大規模な売りを仕掛け、保有者をロスカットさせ、価格が低くなったところで買い戻す、「ストップ狩り」という戦略が取りやすくなります。

 

実際に、2019年1月3日に起きたフラッシュクラッシュ(強烈な円高)によって、87億円分もの個人投資家によるトルコリラの買いポジションが無くなったというデータも出ています。

FXの変動する理由は厳密には分かりません。

 

ただ、スワップポイント目的でトルコリラを保有している投資家を狙った、ストップ狩りだったのではないか? という説が多く出ています。

 

株などでは、価格操縦やインサイダー取引といって法律で規制できますが、FXなどの通貨は規模が大きすぎるため、国や政府が規制することはできません。

FXなどの投資はゼロサムゲームのため、誰かの損失が誰かの利益になります。

 

FXは規模が大きいので、ファンドによるストップ狩りは頻繁に起きません。

ただ、トルコリラのように高金利・低い流動性のFX通貨ペアを扱う場合は、明確な損切りポイントを置くなどして注意してください。

 

トルコリラはカントリーリスクが高い

 

トルコリラはFXの通貨の中でも段違いに、カントリーリスクが高くなっています。

具体的に挙げると、

・トルコとアメリカの関係悪化
・国際格付けでトルコリラの評価が低下
・リスクオフによるトルコからの資金流出
・トルコ国内の失業率が高い
・トルコ周辺国(中東)との国際情勢

など、挙げるときりがありません。

特に、エルドアン大統領による強権政治が始まってからは、アメリカや周辺諸国との緊張感が高まり、一段とリスクが増しています。

 

FXの裁量取引とは違いスワップポイント狙いだと、FX会社のチャートなど見る機会も少ないかもしれません。

ただ、トルコ国内はもちろん、周辺諸国、アメリカとの関係などファンダメンタルズに日頃から気をつけておく必要があります。

 

テクニカル的にもトルコリラは下落し続けていてリスクが高い

 

FX会社のチャートなどでトルコリラの価格推移を見てもらうと分かりますが、トルコリラは2008年~2009年のリーマンショック前をピークに下がり続けています。

 

今が底だと思い、逆張り的にロングポジションを取る方もいますが、非常に危険です。

FXの短期トレードとは違い、長期投資における逆張りはいつ上がるか分からない上に、価格が上がってから利益を回収するのに時間がかかり過ぎてしまいます。

 

資産量に十分な方以外は、トルコリラの下落相場に下手に突っ込まないようにするのが賢明です。

 

トルコリラでいるべき経済指標

FXでトルコリラのスワップを狙う際に、見るべき経済指標をまとめました。トルコリラはカントリーリスクが高いので、FXの中でも経済指標の重要度は上がります。

トルコリラで必要なFXでの経済指標は以下の4つになります。

・貿易収支
・消費者物価指数(CPI)
・失業率(雇用統計)
・トルコ中央銀行政策金利

それぞれ具体的に紹介していきます。

 

貿易収支

トルコ経済は、ヨーロッパや中東に向けての輸出が要です。FXではそれほど意識している方は少ないかもしれませんが、トルコリラの変動において貿易収支は要チェックです。

消費者物価指数(CPI)

消費者物価指数はその国のインフレ率を表しています。トルコは慢性的なインフレに見舞われているため、特に注意が必要です。

失業率(雇用統計)

米国の失業率(雇用統計)はFXの中ではお祭りのようなイベントですが、スワップ目的のトルコリラにおいても重要です。

特に、トルコは若者の人口が多く成長率が期待できるものの、ここ数年で12%を超える失業率が出ています。失業率が減少するのか、増えるのかで、トルコリラの変動率が大きく関わってきます。

トルコ中央銀行政策金利

トルコリラのFXスワップ目的の方にとっては最も重要な、経済指標です。

現在トルコリラの金利は8.25%となっていますが、金利が引き上げられればもちろんスワップポイントも大きくなります。

政策金利の発表によっては、今後トルコリラ保有をし続けるのか、一時的にFX業者からスワップの利益分を出金するのか、考える必要があります。

トランプ大統領の発言にも要注意

 

トルコの経済指標ではありませんが番外編として、トランプ大統領の発言にも注意が必要です。

トランプ大統領は、世界トップの資本主義国アメリカの大統領ということもあり、影響力は絶大。

 

実際に、FXでドルはもちろん円やユーロ、などトランプ大統領の一声で大きく上昇・下落といったことが起こっています。

 

特に、トルコとアメリカの関係は現在良好とは言えないので、トランプ大統領のTwitterをチェックしたうえで、トルコに関する発言にはより注意してください。

今後のトルコリラは天国?地獄?

 

ここまで、トルコリラのFXでのスワップについてメリット・デメリット、リスクなどを紹介してきました。

正直なところ現状として、トルコリラはとても天国と言える状況ではありません。むしろ、トルコリラはいつ暴落してもおかしくない状況なので、地獄だと考えられます。

 

コロナショックの影響もまだ続く中、長期運用のスワップ目的でFX会社を利用するのは危険です。

 

FXのスワップ目的でトルコリラを運用するのであれば、短期~中期のスイングトレードを目安として、必ず損切りポイントを設定することをおすすめします。

 

トルコリラのスワップやFXについてまとめ

 

トルコリラのスワップ、FXについてここまでの情報をまとめると、

・スワップによる不労所得(トルコリラ天国)は終了した。

・トルコリラはリスクはあるものの金利が8.25%と高め

・トルコリラのスワップは経済指標のチェックが重要になる

・トルコリラはスワップ目的の長期運用よりも、短期~中期のスイングトレード向け

 

数年前からトルコリラのスワップ取引はFX業界でブームになりましたが、利益を出し続けている人は多くいません。

不労所得といえど、ニュースなどのファンダメンタルズ分析、FX業者のスワップポイントの情報など、分析・リサーチする点は多くあります。

 

FXなどの投資には不確実性がつきものなので、「絶対に儲かる!」、「誰でも不労所得に!」、「再現性100%」などの甘いうたい文句には釣られないようにしてくださいね。

 

おすすめの記事