
2020年の初めから徐々に広まり始めたコロナウイルスが今も世界中で猛威を振るっています。
コロナウイルスを警戒し、客足が遠のき中には壊滅的な影響を受けた企業も少なくありません。
そうした影響は各国にも影響を与え、結果として各通貨の動きにも派生していっています。
投資先の動きが激しくなるなかで投資家たちはどのような行動をとったのでしょうか?
今回はそんなコロナショックの中での投資家の動きなどを紹介していきます。
コロナは投資に影響を与えたか
まずはコロナによる投資への影響について解説していきます。
コロナが流行し始めた時点で株価が軒並み下落しました。
一時は日経平均株価が1万5000円を割るかもしれないと言われ、経済への不信感が大きく現れました。
FX(外国為替取引)においてもその影響は大きくなりました。
例としてドル円の値動きをあげると、2019年8月末から徐々にドル高に進んでいた相場が2月半ばから急に円高に振れ、1ヶ月後に安値割れを起こすと直後またドル高に方向を急転換しました。
これだけ見てもコロナの投資に対する影響は大きいと考えられます。
投資家はどのような対策をしたか
コロナ下の複雑な相場状況で投資家がとった行動として1番に挙げられるのは、リスク資産の売却です。
今まで思惑や戦略を立てた上で投資を行っている投資家たちはいきなり不確かな状況下におかれました。
そうした中で元の戦略を取り続けることは得策ではなく、変動リスクの高い資産を早期に売却しています。
ここでいうリスク資産とは株式、投資信託、FX、外貨預金などを指します。
それとともに投資家たちは安くなった資産の買い増しを行なっています。
一見矛盾する行動ですが、どちらも先を見据えた上での行動に違いはありません。
コロナショックで落ち込む株式やFXという相場で長期的な目線でしっかりと戦略が立てられていれば有効な売買ポイントになると言えます。
闇雲ではなく、優位性があると考えられる戦略を用いてチャンスを逃さず投資を行う、という投資家の理想の姿だとも考えられます。
もちろん投資家の中には投資行動をやめたという人も見られました。
資産は増やすより減らすほうが簡単という意味ではこれも間違った行動とは言えません。
無理に状況を理解しようとするのではなく、理解できる相場状況になるまでは静観するというのも一つの有効な投資行動です。
コロナショック中は守り?攻め?
コロナショック下での投資家たちの行動を紹介したところで、ではどちらが有効な手段なのか解説していきます。
結論から述べると、「攻め」の方が投資家のとるべき行動であると言えます。
リーマン・ショックが起きた時にも株価は一律下落し、世界的な株価の低下が見られました。
当時は株価はもう戻らないという噂さえ流れていました。
しかし情勢が落ち着くとともに政府からの援助もあり、徐々に元の水準に戻りました。
さらに2015年になる頃にはリーマン・ショックが起きる前の最高値に近い日経平均を記録、2020年には+6000円ほどの2万3000円をつけ、大きな成長が見られました。
結果論的にはなってしまいますが、2008年のリーマン・ショックは投資家たちには絶好の買い場でした。
世界一有名な投資家であるウォーレンバフェットもリーマン・ショック相場では株を買い続け、相場が落ち着きを取り戻した時にはさらに富を増やしていました。
そうした過去の動きから今回のコロナショックも何らかの形で収束し、いずれ元の水準に戻ると考えられます。
そのためリスク管理はしっかりと行いながら「攻め」の姿勢で取り組んでいくべきだと考えられます。
ただもちろん投資家の性格的には情勢が明らかになるまでは静観したいという堅実な方もいらっしゃるでしょう。
そうした方の考えを否定するわけではありません。
自分の中でしっかりと優位性を見つけ、戦略を立てていくことが重要です。
コロナショック下にオススメの増資先は?
それではこのコロナという情勢のもとでさらに攻めるべき投資先について解説していきます。
私がコロナの影響を考え、投資先として考えらるのは
- 株式
- 金(ゴールド)
- 仮想通貨
の3つです。
それではそれぞれを順番に解説していきたいと思います。
株式投資
株式投資がオススメの理由として第一に言えることはリーマンショックの時の経験です。
軒並み株価が下落した、先行きが見えず不安、底ができるのかも怪しい。
そんなマイナスの雰囲気の相場でもやがて底をつけ、回復していきました。
今回も政府の援助などもあり、徐々に元に水準に戻ると考えられます。
そこで私たち投資家が取るべき戦略は長期の目線での売買です。
特にお勧めなのが、コロナショックに巻き込まれた大手企業の株式とコロナ下だからこそ業績が上がると考えられる業界の株式です。
大手企業の株式がオススメの理由
大手でもこの先危ない、安心できないという話は耳にしますがされど大手です。
中小企業に比べ、資金は潤沢にありますし、業界シェアも高水準であることが多く、日本を代表するからこそ政府からの援助も期待できます。
先のことはわかりませんが、大手企業でも軒並み潰れるということはあまり考えられません。
しかしそんな大手企業もコロナショックに巻き込まれ、大きく株価を落としています。
この先も持ち続けるという前提では大きなチャンスと言えるでしょう。
コロナ下で勢いづいた業界
コロナが世界中に広がったことでマイナスの影響を受けた企業は数多くあります。
旅行業界や航空業界、観光業といったものはそれこそ壊滅的なダメージを受けています。
コロナを恐れて客足が遠のいているので当然ですよね。
またコロナ後の変化として、最近では会議や商談もオンラインツールを利用して行われることが増えてきました。
自宅にいる時間も増えたので、自宅の仕事場を充実させた、家具をよりよくしたといった話も耳にします。
こうした変化からコロナ下に売り上げを伸ばした事業は十分にあります。
例えば、オンラインツールとしてよく使われるZOOMのサービスを提供しているZoom Video Communicationsは大きく株価を伸ばしています。
そのほかにもコロナワクチンへの期待で製薬業界も大きな進歩を遂げています。
コロナだからと悪い面ばかりに目を向けず、コロナだからこそ伸びる事業、業界とは、といった視点を日々意識していくことが重要になってきます。
金(ゴールド)
世界中の人にとっての安全資産であるゴールドに投資するのも良いでしょう。
世界で大きな戦争が起きたり、政治的な不安が高まると金の需要が高まっていきます。
今後もコロナの不安な情勢が続くほど金の需要は高まり、ますます価値が上がっていくと思われます。
現に今の金価格は過去最高値を記録しており、2000ドルの大台も超え、さらに上昇を続けています。
投資先の一つとして考えるには十分でしょう。
仮想通貨
この複雑な状況下では仮想通貨も有効な増資先と考えられます。
一時期急激に上昇し、仮想通貨は一躍人々にしられる存在になりましたが、下落が続き、もう終わったものだとも考えられています。
しかしコロナで株式の下落が続いた今では再注目される投資先となっています。
現にコロナ下で2桁以上の上昇率を記録しており、世界中のお金が仮想通貨に集まっていることが見て取れます。
さらに各国経済が低迷する今、仮想通貨の方が信頼性が高い扱いを受けている国もあります。
日本という信頼性の高い国で「円」を利用している私たちには考えずらいですが、実際にそうした国や地域も実際に存在しています。
これを機に改めて仮想通貨市場に脚光を向けるのも良い手だと考えられます。
いかがでしょうか。
長期で持ち続けるなら、という観点からオススメの投資先を紹介してきました。
残念ながら今の状況下で長期で持ち続けるということを考えた時にFX(外国為替取引)は見通しがしづらいためあまりお勧めではありません。
短期での取引となると値動きが激しい今、大きなリターンを狙ってFXを行うのは1つの手段かもしれません。
しかし長期投資という意味ではレバレッジを含め、FXはあまりコロナ下に向いている投資先ではないでしょう。
コロナショックを乗り越えるには?
コロナショックという状況の中で、投資家たちはどのように行動しているのか、どのように考えているのか見てきました。
果たして、このコロナショックを乗り越えるためにはどのようなスタンスで行動していけば良いのでしょうか。
投資家たちの行動と最新の時事ニュースを踏まえ、
「資金管理を徹底しながら、チャンスを逃さない姿勢」
で日々行動していくことが重要だと結論付けられました。
資金管理の部分についてですが、株価が落ち、今が買い時だからと闇雲にレバレッジを上げ、資金を集中させることが得策ではありません。
そうした行動をとればコロナショックの相場の餌食になってしまいます。
資金管理を徹底し、安全を確保しながら投資を行うことが重要です。
またチャンスと考え、どんどんと株式を購入するのもオススメできません。
コロナショック後に回復が見込まれるか、成長の余地はあるか、しっかりと判断しなければなりません。
まとめ
投資家はリスクを取りながらも大きなリターンを得ることが大切ですが、身の安全も考えなければなりません。
株式、仮想通貨、FX、それぞれにあった戦略を立て、資金管理を徹底しながらコロナ下でも行動していくことが求められていくでしょう。